持続可能な区政運営について(1)

全国の区市町村(これらを基礎的自治体といいます)に入ってくるお金というのは、結局のところ国や都道府県に「「決められ」「与えられ」る部分が非常に大きいのが特徴です。(自前の収入が3割ほどしかない、ということから3割自治という言葉もあります)
経済状況によって歳入全体の増減はありますし(ただ先日のブログでお伝えしたように、今後は景気の良しあしに関係なく減少傾向が続くことが予測されます)たとえばホームページに広告を載せるなどの工夫で、多少収入を増やすことはできても、基本的には大体決められた額の中でやりくりしなければならない、というのが営利企業ではない基礎的自治体の財政運営の基本、だと思います。
しかし現実的にはどの自治体もそれでは無理、ということで「起債」というかたちで借金をしながら行政運営をしています。(23区でいえば、特別区債というものを発行します。)
21年度決算で言いますと、中野区の公債費比率(各自治体ごとに算出された行政運営のために必要とされる経費に対し、借金の割合がどれくらいあるかを示す割合で、財政の弾力性を判断する基準となる)は9,3%で23区の中で目黒区、足立区、豊島区に次いで4番目に高い数値です。ちなみにこの公債費比率が10%を越さないことが望ましいと言われています。逆にこの比率が低いのは江戸川区(1,4%) 、港区(1,5%)あたりです。
確かに「借金」することで収入をコントロールすることはできますが、そのお金で公共投資(景気対策)を行ったとしても今の制度上、東京23区においては特にその効果が直接的に跳ね返ってくる部分は非常に限られています。支出についても、法律に基づいて国が決めた事業を国の代わりに基礎的自治体が実施することが義務付けられている「法定受託事務」というものに費やされるものが多いのですが、それでも収入(歳入)よりは支出(歳出)の方が財政運営上において各自治体の努力で成果を上げられる部分が大きいと思います。国以上に各基礎的自治体は「支出(歳出)」を重視し、無駄を省き、必要なところに必要な分だけ税金を使う、という姿勢を心がけることが重要なのではないのでしょうか。
よって政府の「事業仕分け」のような、各事業の内容やコストをいったん徹底的に見直すという試みは中野区のような基礎的自治体でこそ有効だと思うのですが、現区長は中野区には第三者機関による「外部評価制度」があるから事業仕分けは必要ない、と以前から公言していました。
しかし現状の外部評価制度は事業仕分けに比べ、結果的に行政コストがどれだけ削減できたのかや事業の改善がどれだけ図られたのかが区民には非常に見えにくいため、この制度を続けるならば、その辺りを数字を交えてもっと具体的にわかりやすく公表するべきではないかと質問させていただきました。それこそ経費をかけて評価しても評価しっぱなしで改善が見えなければ何の意味もありません。
答弁の中で「外部評価制度はコスト削減が目的ではなく、各事業部の目標の達成度合いを評価するものである」と下りがありましたが、多くの区民はそのような役所の通信簿を見たいわけではなく、大切な税金が必要なところに無駄なく効果的に効率的に使われているかどうかが知りたいわけです。
現区長は常日頃から事業仕分けは「その事業がいいか悪いか見るだけ」という言葉で評価していらっしゃるのですが、中野区の外部評価制度も現状では「その事業がいいか悪いか評価しているだけ」としか区民には見えていない、ということで制度の改善を提言いたしました。