持続可能な区政運営について(2)

平成20年発行の中野区「施設白書」によりますと、今後20年間で区の公共施設の改修改築経費として見込まれる額は総額約1000億以上(区営住宅や他の福祉住宅の経費は未算定でここに含まれておらず)で、今の財政状況の中、すべてに対応していくのはほとんど不可能であると明記されています。しかし2年たって経済状況が更に悪化しているのにもかかわらず、具体的対応策(コスト削減計画)が何も出ていないため、早急に策定し、実行すべきではないかと議会で質問いたしました。
現状でも「お金がない」という理由で、学校施設をはじめとしボロボロになっているところでも放置されている状況です。これからの財政状況を考えますと、更に借金を重ねて将来世代に負担を先送りしない限り、すべての施設を今のかたちのまま維持していくことは難しいと言えます。
将来世代も施設を利用するんだから世代間の負担を公平にするために借金して施設を維持したり新築したりしても問題ないんだ、という意見もありますが、後世の人たちが本当にその施設を必要と思うかどうかはわかりませんし、右肩上がりの経済成長時代が終わりを迎えつつある今、特段の理由がない限り借金を安易に重ねるのはあまりよろしくないのではないでしょうか。公共投資をすることで一定の雇用が生まれ、ある程度の経済効果があるかもしれませんが、国主導でやるならともかく、自治体単体でそれをしたところでその街の住民への恩恵は非常に限られると思います。
今後、ハードのサービスもソフトのサービスもこれまでと同じレベルで、全て自治体が丸抱えで住民に提供していくのは非常に難しいといえます。下手をするとどれも中途半端になってしまい逆に利用者の不満がたまる結果にもなりかねません。
中野区は他区に比べて地域センターや児童館などの箱モノを比較的多く抱えている自治体ですが、改修改築経費はもちろん、人件費や光熱費を含めた運営コストや利用率を検証しながら、全て区が運営する必要があるのか、他の施設と統合できないのか、などなど改めて全ての施設の在り方について見直す時期に来ているのではないでしょうか。それについての区の見解も問いましたが答えはなく、「区有施設の長寿命化を視野に入れた長期保全計画を策定中」という答弁のみが返ってきました。箱モノ中心の区政は存続させるようです。