決算議会での質疑(3)

決算質疑の最後に生活保護の不正受給対策について少しふれました。
不正受給の一番多いパターンは「収入未申告」。
生活保護受給者は、働いたり年金をもらったりして保護費以外の収入を得た場合には基本的に全て申告する義務があります。
(ちなみに申告した臨時収入分は保護費から差し引かれる仕組みとなっており、これが勤労への意欲をそいでいるという指摘もありますが、制度内容そのものを中野区のような自治体レベルで変えることはできません。)
では競馬競輪、あるいは競艇等のギャンブルで金銭を得た場合も申告する必要があるのでしょうか。
またパチンコをやって景品交換所でお金に変えた場合は?
これらについて尋ねてみると、
「申告義務がある、申告しない場合は不正受給となる。」
という答弁が返ってきました。
しかし続けて「そのような理由での収入申告は23年度あったのか?」
という質疑には
「ゼロ」
という答弁が(!?)
ギャンブルの場合、自分が最初にいくらお金を投入したかは関係なく、受け取った額は全額申告義務があるそうです。勝っても負けても返ってきた金額を全額申告しなければならないとすれば保護費でギャンブルをしようなどという人はいないはずだと思うのですが。。。
ただ昨年度はギャンブルで得た額を申告してきたケースはないそうですが、宝くじやロト6での収入を申告してきたケースはあったそうです。
理由はなんであれ不正受給が発覚した場合、全額を区に返還しなければなりません。しかし発覚した時にはすでに全額を使いきってしまっている場合がほとんどで、返しても月々の保護費から500円とか1000円がやっとという状況で、結果的にほとんど返されずに終わってしまっています。
中には犯罪まがいの手口でお金を得ているケースもあったり、生活保護受給者は借金ができない決まりになっているにも関わらず、ありとあらゆるところからお金を借りて区が気がついたときには生活保護を受給しながら自己破産の手続き中というケースもありました。
しかしどんなルール違反を犯しても「自活できない」という理由で、ペナルティとして生活保護を打ち切ることもできず、結果的に「不正をやったもの勝ち」となってしまっています。
ですので区がやるべきことは対処療法ではなく、未然防止策を徹底するしかありません。そのためには区の担当者(ケースワーカー)が受給者とまめにコミュニケーションを取り信頼関係をきずいていくことが大事だと思うのですが、増え続ける受給者に体制も人員も追い付いていないという状況です。
国の方では月々の保護費を減らそうという動きも出ているようですが、今の状況でそんなことをしても隠れた不正受給(収入未申告)が増えるだけのような気がします。
今後、年金も資産も身よりもない単身の高齢者が増えるのに伴い、生活保護受給者も益々増えることが予想されます。現在でも区のケースワーカーが増え続ける高齢単身受給者の身元引受人的な役割を担わざるを得ず、たくさんの仕事を抱えて不正受給対策まで手が回らないのが正直なところのようです。
生活保護事業は生活保護法に基づいた国の事業です。国は現場業務を担っている地方自治体の声を真摯に聞き、一刻も早く状況改善に向けて動いていただきたいと思います。