若者の自立と就労支援

昨日、一般質問を終えました。
内容は「若者の自立と就労支援について」
今、若者の就職難が叫ばれています。また厚生労働省の資料によりますと、働く若者たちの約3分の1が非正規労働者で、5人に1人が年収200万円以下、3人に1人が貯金ゼロという状況で年金受給者よりも収入が少ないことも珍しくありません。頼れる親族がいるのなら良いですが、そうでない場合は身体を壊しでもしたらすぐに生活保護を受けられてしまいそうな方々が相当数いる、ということがこれらの数字から読みとれます (平成21年成立の子ども・若者育成支援推進法の大綱の中で若者の定義は39歳までとなりました。)
また、内閣府の資料によりますと、若年無業者、いわゆる「ニート」状態にある人達は全国で約80万人(一番多い層は35~39歳)、時々コンビニエンスストア等に出かける、といった人達を含めた広い意味での「ひきこもり」状態にある人達は全国で約70万人いるとされています。ちなみに15歳から39歳までのひきこもりの出現率を1,79%として試算された中野区のひきこもり総数は2117名、またそれにより年間約2億円の税収減となることが、今月特別区長会の研究会が主催したシンポジウムの資料で明らかになりました。
しかし若者たちはこれまでずっと福祉行政の対象外で、どの自治体の窓口にも「若者」と看板が掲げられたところはありません。本人やご家族が何かを相談したくともどこに行ってよいかわからない状況です。
日本の産業構造が製造業中心からサービス産業中心となり、グローバル化やIT化が進む中でそれまでなら職につけていた人たちがつけなくなり、仮につけたとしてもうまく適応できず、離職に追い込まれるケースも増えています。企業社会が求める人材そのものが大きく変わってきた結果であって、この現状はもはや不況や若者たちのわがままが原因とは言えなくなってきているように思います。働かない若者たちのことを「甘えている」「自力で何とかさせろ」と切り捨てる風潮が未だ根強く残っていますが、いつまでもそれを言っていてももはや事態は好転しません。若者を甘やかすためではなく、国や社会の未来への投資と考え、彼らの自立や就労を支援していくべき時代になったと言えるのではないでしょうか。
さて社会的困難に直面している若者たちの中には、先に述べたニートやひきこもりなど様々な状況の方たちがいますが、最初の一歩として行政が把握できている「生活保護受給者」の方々の自立支援に力を入れていくべきだと思います。
年越し派遣村騒動後の平成21年3月、厚生労働省が失業を理由に生活保護を受けられる旨の通知を各都道府県に送って以降、中野区でも20代、30代の働ける世代の生活保護受給者数が目に見えて増えてきました。
現場担当者の間では、生活保護受給開始から半年間が再就職(自立)への勝負だと言われています。それを過ぎるとどんどん就労意欲が失われていってしまうからです。20代から長期間保護を受ける人があまりに増えますと当然、区の財政にも大きな影響を及ぼしてきますし、ご本人にとっても制約のある孤独な生活保護生活を続けることは決して楽なことばかりではないようです。生活保護行政の中でもこの自立、就労支援分野に人と資源を集中させ、この分野のノウハウをもっている民間企業やNPO法人と積極的に連携して取組を強化していくべきだと質問したところ、検討していきたいという前向きな答弁が返ってきました。