中野で本当に必要な震災対策とは①

先日の第二回定例会では、先の熊本地震を受けて中野区の最新の地域防災計画とこれまでの震災対策を改めてチェックし、一般質問いたしました。

まず避難所について。

熊本では観測史上初めて震度7の揺れが連続しておきましたが、予測外の大きな地震が来ても耐えられるように、司令塔となる災害対策本部が設置される区役所本庁舎や区内各地の避難所のような重要公共施設は、国や東京都の基準に則ってそれぞれ通常の耐震基準の1,5~2倍、1,25~1,5倍の耐震性を満たすことが原則となっています。

これをIs値という構造耐震指標を使って表すと、区役所本庁舎はIs値0.9以上、避難所となる区立小中学校はIs値0,75以上の数値が必要ということになります。

中野区では現在、区役所本庁舎と中野体育館の移転建て替え計画がありますが、中野体育館を1年閉鎖することになっても区役所本庁舎建て替えを急ぐスケジュールにしたことについて、この建物が耐震補強工事を終えて最低限の耐震基準は満たしているものの、いまだIs値0,9には達していないことを最大の理由として挙げています。(実はこの耐震補強工事を終えたのは平成25年度でした。平成23年に起きた東日本大震災でよくぞ無事だったな、という感じです。)

区役所同様、避難所となる小中学校も非常に重要で、もし被災して機能不全となれば、避難者を受け入れられなくなるだけでなく、その後の授業再開もできなくなって大変なことになります。

しかし今回改めて調べてみた結果、これらの避難所指定されている学校でIs値0,75に満たない学校がいくつかありました。

その中には学校の再編計画の中で近年中に統合建替え予定のところも含まれていますが、その予定がない学校もあったため、それらについては今後何らかの対応を行うのかと質問いたしました。

実は中野区は阪神大震災と東日本大震災において、Is値0,6以上の耐震性能をもつ建物が倒壊しなかったことを理由に、避難所指定の学校もIs値0,6以上だったらよしとする独自の基準を設けており、その独自基準で区立小中学校耐震化率100%とうたっていました(実は区立小中学校の耐震化も他区に比べて後手後手に回り、耐震化率100%を達成したのも平成26年度と最近でした)

区の答弁は、国の動向を見ながら今後の対応を検討していく、というものでしたが、やはり基準ギリギリを満たせばよい、ということではなく、区立小中学校も区役所同様、できるだけ早い時期により安全性の高い建物にしていくべきだと考えます。

なお、これからありとあらゆる公共施設が次々と耐用年数を迎える中、全ての施設をこれまで通り維持していくためには莫大な税金がかかり、今後の財政状況を考えるとそれは難しいことが分かっています。現地で建替えや補修を行うのか、統合や廃止を行うのか、本来なら学校だけでなく、一度すべての区有施設の長期配置計画をたて、耐震補強や老朽化による補修工事が必要ならその中で計画的に予算をあて、計画的に実施していくべきだと議会でも訴えてきました。このたび東中野図書館と本町図書館が統合されることになりましたが、そのような計画はこれまで一度も示されておらず、本当に突如出てきた話で驚きました。住民感情を考えると施設配置の長期計画は役所としては極力出したくないのかもしれませんが、いつまでもこんなやり方を続けていて良いのでしょうか。