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乳がん検診について

先月から来年度(平成29年度)の予算議会が始まり、短い持ち時間ではありますが、私も一般質問と予算総括質疑をいたしました。

テーマの一つとして質疑したのは、乳がん検診の精度向上について。

今や女性の14人に1人がかかっている乳がん、あちこちで検診の重要性が言われています。中野区でも啓発活動を積極的に行っており、区内の40歳以上の女性は2年に一度の割合で自己負担1000円で視触診+マンモグラフィの区民健診を受けることができます。

まず乳がんは婦人科や内科の領域ではなく、乳腺外科という専門外来があり、全国に乳腺専門医と呼ばれる医師たちがいます。

区民健診の医療機関は区内の病院を中心に区が指定するのですが、残念ながら乳腺外科のある病院は区内にほとんどなく、結果、それ以外の病院で検診を受けざるを得ない状況です。どうせなら区外であっても専門科があるところと提携して検診を行った方がよいと思うのですが、区の答えでは専門外来ではすでに乳がんが確定し医療行為を受けている患者さんの対応で忙しく、区民検診を受ける余裕がない、とのことでした。

また厚生労働省は視触診だけでは死亡率減少効果が認められてないとして、視触診をやるなら必ずマンモグラフィとセットで、といっています。しかし中野区が指定している医療機関は、専門外来でないのと合わせて視触診とマンモグラフィを同時受診できるところがほとんどなく、受診者は基本的に2日間かけて別々の病院で別々に検査を受けなければなりません。その結果、視触診だけ受けて終わっている方々が毎年1割以上いる状況となっています。視触診だけでは効果がない、と厚労省も認めていることから、ここで終わってしまっては、検診費用も受けた時間も無駄になってしまいます。また中途半端に受診者が安心してしまい、万が一乳がんにかかってしまっていたとしても発覚が遅れる可能性があります。これについては年度末にマンモグラフィ受診の予約が殺到して、なかなか希望日時に予約が取れないことも原因の一つとして区は対応策を強化するのことでしたが、同時受診できる病院を増やしていくことも必要だと思います。ただ増え続ける乳がん患者に対応できる病院や医師の絶対数が足りない実情もあるようで、この辺は国レベルでの対応が必要になりそうです。

私は内容チェックも兼ねて、できるだけ区民検診を受けるようにしているのですが、昨年末、マンモグラフィを受けた病院から初めて「要精密検査」の通知を受け取りました。慌ててすぐに精密検査を受ける病院を探し予約をしましたが、その瞬間のショックは計り知れないもので、「本当に乳がんだったらどうしよう」と再検査当日まで不安な日々を過ごしました。実は一回目のマンモグラフィを受けた病院でも精密検査はしてくれるとのことでしたが、セカンドオピニオンを求めて、区外の専門病院で受けることにしました。

その結果、幸いにも乳がんではなく、他の病気も見つからなかったのですが、一回目に撮った画像を見ながら言われたのは

「全く異常がない、これでなぜ要精密検査と判断されたのか分からない。」

マンモグラフィはあまり頻繁に受けることは身体によくないとされていますし、保険診療とはいえ、再検査を受けるとそれなりの費用もかかります。また、精密検査に回される率の高い40代、50代は何かと多忙な年代でもあります。私も今回初めて精密検査を受けてみて、これは様々な点で受診者には非常に負担が重いものだと実感しました。マンモグラフィ画像を撮影する人と、それを読影する人は異なるようで、読影は誰が行っているのだと聞いたところ、区内医師会が国の基準に合格した人を使ってやっているとのことでしたが、撮影、読影も含めて、全く異常がない人が無意味に再検査に回されることがないよう、検診の精度を上げていくこと要望いたしました。

 

 

 

 

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