これまでの区議会議員活動を振り返って
2007年、このままではこの国の政治は本当にダメになる、この街から今の政治と社会をよくしていきたいという「想い」だけで中野区議選に立候補し、無所属で初当選させていただきました。地盤看板カバンなし、たったひとりの挑戦でした。
初めて飛び込んだ政治の世界は、目にするもの耳にするもの全てがこれまで経験したことのないことばかりで、毎日が驚きと戸惑いの連続でした。街や社会をよくしていくという基本的な方向性は同じとはいえ、42 人の個人事業主が机を並べて切磋琢磨しているような区議会では誰かが何かを教えてくれるわけでもなく、当選後しばらくはまさに手探り状態の中、恥をかいたり叱られたりを繰り返しながら、慣れない仕事を必死にこなす日々が続いていました。
ただ当初から、選挙で選ばれた議員はベテランも新人も責任の重さは全く同じだという気持ちで、毎定例会の議会質問や委員会活動、地域の問題解決等に全力で取り組んできました。途中、家族の急死で突然ひとりぼっちになってしまうという試練にも直面いたしましたが、議会関係者をはじめ周りの皆様に本当に温かく支えていただき、今日まで議会も一日も遅刻・欠席することなく活動を続けてくることができました。この仕事ゆえの悩みや葛藤も多いですが、公共のために働くことに日々誇りとやりがいを感じております。
これまでの議員活動を通して、政治や社会というものは本当に人(ひと)で成り立っているものなのだなと実感しております。これから超高齢化、人口減少社会を迎えるにあたり、もはや私たちは国や自治体におんぶに抱っこというわけにはいかなくなるのは明らかです。安心して暮らせる街づくり、国づくりには政治や行政がひとりひとりの潜在能力を引き出し、社会で発揮させていくことが重要です。そのために欠かせないのは信頼関係ですが、残念ながら今、政治や政治家に対する人々の不信感や不満感は頂点に達してしまっていると言っても過言ではありません。私は地方議員の一人として、まずはその信頼を取り戻す努力を続けるとともに、誰かのために頑張りたい、地域社会に貢献したいという想いや情熱をもった人や企業がいきいきと活躍できるような中野の街づくりに今後一層力を入れて取り組んでいきたいと考えています。